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テクノロジー・製品

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高分子センサ

人工筋肉(イオン交換樹脂+金属電極)とセンサ機能が一つの材料で発揮できる素子を世界ではじめて開発しました。この素子に外力を与えると変形量に比例し数mVオーダーの起電力(グラフ)を発生します。したがって 荷重センサ、曲げなどの変位角度センサ、加速度センサとして機能します。また、素子の厚み等の 形状を調整することにより、0.001N以下の微少な力から数十N以上の大きな力までと感度良くセンシング(グラフ)することが可能です。  また、この人工筋肉素子は柔軟な樹脂でできているため、測定対象の形状に合わせて設置することが容易に出来ます。  ソフトであり高感度、かつアクチュエータ機能を持っていますので、まさに人間の指と 同じような機能を発揮します。

特 徴

  • ・イオン交換樹脂と金属電極から構成されており、柔軟性がある
  • ・素子サイズは厚さ0.05~2mm、A4サイズ(21×30cm)
  • ・樹脂フィルムであるため切断などの加工が容易
  • ・高感度(セラミック素子の2倍程度)
  • ・アクチュエータ機能とセンサ機能を併せ持つ

センサ応用例

ストレインゲージ

シート状の本素子を適当な寸法に切り出し、測定対象物に貼るだけでひずみを測定することが可能です。 素子自身が起電力を発生するのでセンシングのための外部電源は不要です。

ストレインゲージ
圧力分布測定

本素子表面上の電極を分割しておくと、各々の場所の起電力の大小から圧力分布を計測することが可能です。 電極の分割は素子作成後でも自由に可能です。

圧力分布測定
バーチャルハンド

指に合わせて切り出した本素子を5本配置したバーチャルハンドです。指の曲げ角度に応じた起電力を発生します。

バーチャルハンド
センサ出力

素子を曲げたときの起電力波形をオシロスコープに表示しています。外力による素子の変形量及び変形方向に応じた起電力変化が観察できます。

外力検知アクチュエータ

素子に外力が加わった際の起電力を検出し、素子が外力とは反対方向へ動くように制御しています。

接触検知アクチュエータ

素子駆動のために外部から電圧を与えている場合でも、外力による起電力は発生し、これを検出することが可能です。 右の動画では素子駆動中に障害物との接触を検知し、障害物から離れるよう制御しています。


本センサ素子は複合単一材料であり、従来の各機能の部品を組み合わせて作るデバイスとは 大きく異なります。素子が単一材料であるため1mm以下の素子の作製も可能です。
このため 小型化・軽量化・高機能化などが可能であり、ロボット・医療デバイス・情報入出力デバイス・ホーム オートメーション・機械産業などでの応用が期待されます。